お金の貸し借りってどうなの?実際にやってみた
昔から親に「お金の貸し借りはダメ」と教わってきたけど本当にそうなんだろうかとずっと疑問だった。
確かに、見ず知らずの人に貸すのは信用も保障もないしナンセンスなのは分かるが、信用関係がある友人間では問題がないのではないかと思い、実験として一時期お金に困っている人に数万〜数十万円単位で複数の人にお金を貸していた。
そして、つい先日やっとその全額を回収したのでそこから得た所感や困っている人がいたときにお金を貸すべきなのかどうかを実体験から得た考えを書いていこうと思う。
これフィクションじゃなくてリアルです。
始まりは遠巻きに
まず、貸し借りの始まりは結構回りくどく始まります。
そりゃそうですよね、いきなりストレートに「金貸して」なんていう無粋者はいません。
まずは、相談があるとかそういった感じで神妙に話し始めるのが大体のパターンです。
こっちとしては、実験としてお金を貸す気満々なので、冷静に観察できていましたが、大体はこの相談→お金を貸してくれと言うパターンだと覚えておけばこちらも身構える事ができます。
実際にお金を貸すと連絡が来なくなる
最初はかなり神妙そうに話したり誠実さを装ってお金を借りにきますが、お金を貸した途端まず連絡が疎かになります。
今までは順調にレスをしていた人もパッタリとその頻度は落ちてしまうのです。
これは母数が十数人でしたが皆一様でした。
大体において返済計画が遅れてもそれを誠実に連絡してくる人は稀だし、返済計画が決まったら連絡するという人もまず自分から連絡してくる事はないです。
貸した側が加害者の感覚になる
借りた側が連絡をしてこない以上、当然貸した側はお金を回収しないといけないので連絡をします。
ここでも、例の如く返済は遅いですしすんなりと話が進むことも稀です。
こちらが問いただしても「バックレるつもりはないから」と言いますが、貸した側からすれば「それで?いつ返してくれるの?」というのが正直なところです。
そこでこちらとしてはしつこく連絡するわけですが、何だか貸したこちら側が申し訳ないという気持ちになってしまいます。
何で貸してあげた側が相手を気遣っているんだと錯綜した気持ちになっていくのがこのフェーズです。
『闇金ウシジマくん』という漫画は闇金融、つまり金貸しがテーマの漫画なのですがそこで出てくるセリフに
「金を貸すのはアホでも出来る! だが回収するのは楽じゃねぇ。」
というのが出てくるんですがまさにその通りだなと。
百害あって一利なし
ここまでしてやっとの思いで回収したお金。
こちらとしてはピンチの時に助けてあげたからさぞ感謝されるだろうなと思ったら大間違い。
特に感謝もされず何なら自然と離れていくのが常です。
常識的に考えてちゃんちゃらおかしい話ですが、そもそもお金を借りといてまともな連絡もしないような人はそういったものなのでしょう。
きっと借金取りのように思われているのかもしれません。
これらの結果からわかることはお金を貸しても良いことは何一つないということです。
そもそも利息を付けて返すという発想もなければきちんと報連相をして返済していくという事ができない人がとても多いです。貸した側の気持ちになれない人が多いのでしょうね。
結果、こちらとしては貸倒れのリスクもあるし、無駄に連絡にリソースを取られることになります。
よって、お金の貸し借りは本当にするべきではないということがわかりました。
番外編 お金を借りる側に
お金を貸すのは本当にお勧めできないし、貸すならそれこそあげたつもりで貸すというのが大切です。つまり、この人になら返ってこなくても文句ないなと言える人にです。
ただ、お金を借りるのは案外お勧めできるかもしれません。
矛盾しているように見えるかもしれませんが2つ理由があります。
まずは、自分の信用を測れる事です。
お金はあげるつもりで貸すと言いましたが、そのあげてもいいと思われる人になるには信用の蓄積が大切です。
「お金は信用を数値化したもの」なんて言いますがまさにその通りで、信用がない人は1円だって借りれません。
自分にどれくらい信用が貯まっているかを測る意味でもお金を借りてみるのは面白いかもしれません。
そして、もう一つの理由は誠意を尽くしたら圧倒的に差別化になるからです。
このお金の貸し借りの話を友人としていると、全面的に同意してくれたのですが、1人だけきちんとこまめに連絡をしてきて決まった日に一定額返し続けた人が1人だけいたという話になりました。
友人もお金を気前よく貸していた人なので、お金を借りる人たちがどれだけクソ野郎なのかを知っているのですが、その1人はちゃんとやることをやっていただけなのにすごく良い人に見えたと言います。
つまり、人として当たり前のことをするだけでかなり上位のまともな人に見えるのでお勧めです。
お金は信用
最後に、お金=信用と言いましたが、お金の管理をちゃんとしないと一発で信用を失います。
そして、一度失った信用は簡単には取り戻せません。
「一度なくした信用取り戻すのは、
最初に信用作るより大変なんだ。」
ウシジマくんもこう言ってます。
信用を無くさないためにも借りたお金はしっかり返そう。
そして、お金を貸すのはやめよう。